WordPress本体・基本

発注者がWordPressの納品の時に確認するべき事

発注者がWordPressの納品の時に確認するべき事

企業のWEB技術パートナーとして、WordPressの高度なカスタマイズやシステム保守を支援しているTEDASKのToshi Seitoです。

弊所には日々、「他社にホームページ制作を依頼して納品されたが、どうも動きがおかしい」「制作者と連絡が取れなくなってしまい、カスタマイズができない」といったご相談が数多く寄せられます。

実際にそうしたサイトの裏側(コード)を見ると、表向きは綺麗に見えても、目に見えないエラーが放置されていたり、WordPressの規約(ルール)を無視した素人同然の作りになっていることが非常に多く、同じ制作者としてとても残念な気持ちになります。

そこで今回は、発注者様が「粗悪なWordPressサイト」を掴まされないために、納品時に必ずチェックすべきポイント(裏側のエラーの見抜き方)をプロの視点からまとめました。

裏側でエラーが起こると何が良くないのか?

冒頭で粗悪な出来映えのWordPressのテーマの話をしましたが、まず粗悪と思う要因の1つにWordPressのテーマで発生しているエラーを無視している事です。

実際エラーがホームページ上には見えないので、なんら問題ないように思えますよね?

しかしながら、エラーが起こるということは大きくこの2つの点で問題が出てきます。

  • ホームページの表示速度が遅くなる
  • WordPressの規約に準拠していないためWordPressのアップデートで動かなくなる可能性がある

ホームページの表示速度が遅くなる

ホームページの表示速度は何で決まるかというとざっくりいうと、サーバーのスペック(表示速度能力)と表示するホームページ本体に関わるデータの量です。

サーバーのスペックについては、当然と言えば当然だと思いますが、パソコンと同様にスペックが高ければ動作が速くなるのと同じでサーバーもそれ相応のスペックのサーバーを契約しないとボトルネックが発生しますね。

いまではSSDが搭載されたサーバーもリーズナブルに契約できる時代ですので、速度を上げたければそう言ったSSDのサーバーを選びましょう。

そして、本題のホームページ本体に関わるデータ量ですが、ホームページを表示する為に必要なデータをダウンロードする量のことですが、その前にWordPressの場合、ホームページを表示するためのプログラムが動くので、そこでも速度の影響が出てきます。

そしてエラーが発生している場合、裏側で例外処理が動き、正常動作していれば必要の無い処理も走ったりファイルを探したりして無駄な時間が使われます。

これはWordPressの管理画面でも同じ事が起こります。

エラーが裏で起こっている状態で納品するのもモラル的におかしい話なのですが、こうして表示速度が影響を受けることがあります。

WordPressの規約に準拠していないためWordPressのアップデートで動かなくなる可能性がある

エラーが起こっているという事は当然ですが、WordPressのテーマ制作における規約違反が起こっているからです。

非推奨の命令を使ったり、そもそも動かない命令を使ったりしているとエラーが発生します。

WordPressを使い続けているとどうなるかというと、WordPressは日々本体の更新プログラムを作り続けていて、1ヶ月もすればWordPressのアップデートの通知が来るはずです。

その時にこのようなエラーが起こっているテーマを使った状態で、WordPressのアップデートをするとどうなるでしょうか?

恐らくいつかは致命的なエラーが起こり、表示されなくなるリスクが出てくると思います。

もし制作者や制作会社と保守契約を契約していればそう言った自体は免れると思いますが、中には「WordPressのアップデートを行わないでください」という制作業者さんも居るそうです。

それははっきり言って、あってはいけないことです。

一般的にWordPressのテーマというのは、WordPress本体のアップデートにあわせて更新していくのが普通です。

もし保守契約も行っているのに、WordPressのアップデートの更新を行わないでほしいという要求があった場合は制作したテーマがそもそも規約を知らずに作っている可能性があります。

こういったやり取りの中でも、WordPressの事を知らないで制作しているか、理解して制作しているかが分かります。

将来的な事を考えると、こうして最初が適当に作られてしまうと1年後、2年後が大変になってしまいます。

そう言った事を無くすためにも、しっかりWordPressの専門で制作されている業者さんに依頼する事をおすすめします。

そして、次からご紹介する方法で正しく動作するWordPressを納品してもらうようにしましょう。

裏側でエラーが発生していないかを確認する方法

先に言ってしまうと裏側でエラーが起きていないかを確認する方法は、一般の方には難しいです。

ですので、必ず納品時や納品の前に次の設定をやっていただいて確認しましょう。

wp-config.phpファイルのデバッグモードをTrueにする

WordPress本体にはwp-config.phpという言わばWordPress本体の設定ファイルがあります。

そのファイルはWordPressの管理画面からは触ることが出来ないため、サーバーにあるファイルを直接書き換える必要があるため一般の方には難しい作業ですし、表示されなくなるリスクが伴うので必ず専門の方にやってもらうようにします。

wp-config.php

/**
 * 開発者へ: WordPress デバッグモード
 *
 * この値を true にすると、開発中に注意 (notice) を表示します。
 * テーマおよびプラグインの開発者には、その開発環境においてこの WP_DEBUG を使用することを強く推奨します。
 */
define('WP_DEBUG', true);

define(‘WP_DEBUG’, true);の所は元々はfalseと記述されていますが、これをtrueに変更する事でデバッグモードというモードに切り替わります。

デバッグモードにすると、裏側でエラーが起こっている場合はエラーを表示するようになります。

実際にエラーが起こっている様子

それじゃエラーはどんな風に表示されるのかが分からないと思いますで、お客様でエラーが裏で発生していたときの画像があるので、そちらを公開します。

このエラーは画面の上の方に表示されることが多いですが、中にはサイト上に表示される場合もあります。

先程からエラーと話していましたが、ここで書いてあるのはNoticeなので注意というレベルの警告ですね。

とは言え、こういったエラーを観て見ぬ振りをして納品しているのは非常に問題だと言えます。

因みにここで起こっているエラーを調べてみると、PHP7.3とWordPressのバージョン5.1未満の組み合わせで起こっているエラーのようで、考えられるのは古いバージョンのWordPressで開発したけど実際のサーバーで使っているPHPとのバージョンが合わずに起こってしまったエラーだと考えられます。

今回の場合はこうしてWordPress本体側で起こっているエラーなのでまだ修正できそうですが、制作したテーマ自体でこのようなエラーが起こっている自体も何回もみていますので、やはりこういったエラーが出ていないかを確認して、しっかり対処してもらうのが得策です。

使っているプラグインの説明を受ける

WordPressにはプラグインという機能拡張を簡単に追加できる機能があります。

そのプラグインでホームページの制作を早める事も出来るので、必要に応じてプラグインを作ってホームページを作る場合があります。

しかしながら、WordPressの基本を理解していない人が作るとどうなるかというと、使っていないプラグインがそのままの状態になっていたり、更新の通知が出ているのにもかかわらず更新をしていない状態で納品をすることもあるようです。

そんな雑な納品は無いと信じたいのですが、納品の時にするべき事は必ずプラグイン一つ一つについて説明を受けることです。

そして全て「有効化」されており、更新通知も無い状態で納品されているかもしっかり確認して下さい。

もし更新通知が出ていたら更新してもらう様にしましょう。

これはWordPressのテーマと同様に、更新を行わないと脆弱性に繫がったりWordPress本体のバージョンアップに伴って行われる更新ですのでしっかり更新はするべきだからです。

例外的な記事やデータなど色々なパターンで試験をする

制作完了後はデザインされた状態で納品されていると思います。

その時は当然綺麗に表示されていても、後に例外的な記事を書いたり、とくに表示条件指定などの仕様があった場合は必ず試験しましょう

もし、発注の内容に試験も入っているのでしたらその状態も見せてもらうと言いと思います。

検証ツールでエラーが出ていないか確認する

次はツールを使ったエラーチェックを行います。

ツールと言っても難しくありません。

使うのはウェブブラウザで、Google Chromeを使います。

納品時、もしくは納品前にチェックが出来るのであればチェックするべきなのがJavaScriptのエラーです。

JavaScriptのエラーが起こると、何がよくないかというとこれもホームページの表示速度が遅くなるということです。

ですので必ずチェックを行いましょう。

チェック方法

やり方は簡単で、Google chromeで納品されるホームページを開きます。

開いたら、画面上で右クリックをします。

そうすると、「検証」というのが出てくると思いますのでクリックします。

「検証」をクリックすると、次の画像の様になると思います。

検証ツールは画像では右に出ていますが、設定によっては下に表示される場合があります

この検証ツールの何処を観るかというと、右上のバッテンの左の赤丸に×があって「1」と書いてあるところです。

この1というのはエラーが一つありますよ。という意味です。

つまりこのサイトもエラーが放置された状態で納品された物と言えますね。

因みにこのエラーは何かというと、ホームページはhttpsなのに、読み込んでいるファイルでhttpがありますよ。というエラーです。

つまり完全にhttpsになりきれてないという意味のエラーなのですが、この程度のエラーならまだマシという感じですが、酷いサイトだと5つも6つもエラーが出ているサイトがあります。

これはご自身のサイトじゃ無くても、他のサイトでも試してみると良いですよ。

もしエラーが出ていたら、納品前に全ページ確認してもらいエラーが無い状態で納品してもらいましょう。

高度な確認項目

CSSとJavaScriptをどこで読み込んでいるかを確認する

このCSSとJavaScriptについては一般の方にとっては難しいお話しなので、確認する必要はありませんが一応WordPress制作の専門家として書こうと思います。

WordPressはCSSとJavaScriptを読み込む場合、専用の関数が用意されています。

そのことを知らないで、直接スタイルシートを読み込むURLやJavaScriptのURLを記述する方が居ます。(制作会社でもやってます)

これは間違っています。

間違っているという事を知らないのです。

その画像がこれです。

一般の方は何のことかは分からなくて当然ですが、ここで指摘したのが<link>というタグと<script>というタグのことです。

こういう書き方をする人は、WordPressのことをよく知らないで作っている方が制作されている可能性が高いです。

本来は、functions.phpというファイルに下のような書き方でCSSとJavaScriptを読むのが正しいです。

function theme_script() {
    wp_enqueue_style( 'col', get_template_directory_uri() . '/css/col.css' );
    wp_enqueue_style( 'main', get_template_directory_uri() . '/css/main.css' );
    wp_enqueue_style( 'fontawesome', 'https://maxcdn.bootstrapcdn.com/font-awesome/4.4.0/css/font-awesome.min.css' );

    wp_enqueue_script( 'jquery', 'https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/1.6.2/jquery.min.js', '1.6.2', false );
    wp_enqueue_script( 'common', get_template_directory_uri() . '/js/fcommon.js', array(), '1.0.0', true );
    wp_enqueue_script( 'slidemenu', get_template_directory_uri() . '/js/slidemenu.min.js', array(), '1.0.0', true );
    wp_enqueue_script( 'gmap', 'https://maps.googleapis.com/maps/api/js', array(), '1.0.0', true );
}
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'theme_script' );

CSSとJavaScriptを読み込むという事は同じですが、大きな違いがあります。

それは、プラグインなどに使われるCSSやJavaScriptと「同じタイミング」で「適切に」読み込むということです。

この読み込み方法を行っていないと当然、2回CSSを読み込むことになる為ホームページの表示速度が遅くなりますし、他のプラグインとぶつかってしまう可能性もあります。(実際にJavaScriptが同じ様に読み込んでぶつかってエラーが起きていることもありました)

この確認は一般の方では出来ないと思った方が良いのですが、このようにWordPressを理解して作っているかどうかがエンジニアからするとすぐ分かってしまうのものなのです。

まとめ

今回ご紹介したチェック方法は

  1. wp-config.phpのデバッグモードによるチェック
  2. 試験データを入れてのチェック
  3. Google chromeの検証ツールによるチェック

の3つです。

私がこんなことを言うのもなんですが、発注者の方は必ずしっかり納品の時に仕様通りになっているかをチェックするべきです。

納品後に見つかったエラーや不具合は納品時に未チェックだったために、有償対応となることもあります。

だからこそ、納品の時はしっかり確認する方が良いに決まっています。

WordPressテーマの制作者としてこうした記事を書くのは、やはり真っ当なホームページを納品して欲しいと思うからです。

3年以上WordPressの制作やカスタマイズに携わっていますが、品質と価格が合っていないそういうサイトを沢山観てきました。

素人の方が分からない事を良いことに、適当に制作するというのは私は本当に嫌でそういうのを少しでも直したいという想いでこの記事を書きました。

納品の時に一つの確認方法として参考にして頂ければ幸いです。

以上、「発注者がWordPressの納品の時に確認するべき事」でした。

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本記事で紹介した「裏側のエラー」や「間違ったコードの記述」は、サイトの表示速度を低下させるだけでなく、今後のWordPressアップデート時にサイトが真っ白になる(壊れる)致命的なリスクを孕んでいます。

  • 他社で作ったサイトの表示が遅い、なんだか動作がおかしい
  • 当時の制作会社と連絡が取れず、保守やアップデートが止まっている
  • 記事のチェック項目を自分で確認するのが難しいため、プロに見てもらいたい

TEDASKでは、他社様が制作されたWordPressサイトの「ソースコード・エラー診断(セカンドオピニオン)」から、安全な改修(リプレイス)、その後の継続的な保守管理までをワンストップでサポートしております。
「今のサイトのままで大丈夫か?」と少しでも不安を感じたら、手遅れになる前にご相談ください。

この記事を書いた人
Toshi Seito

TEDASK代表
WordPressに関する相談実績のべ600件以上!WordPressの高度なカスタマイズから、海外製の高機能WordPressテーマの導入支援、LaravelによるWEBサービス制作はお任せ下さい。

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